図書館員は巷の読書会についてどう考えているんだろう?

先日、読書会の運営者とお茶会をする機会がありました。
ここでいう読書会というのは、まとめサイトに挙がっている様なコミュニティです。
雑誌などで時々特集されている朝活とかそういうやつです。
ゆったりしたものからガツガツしたものまで雰囲気はコミュニティによって全然違うと思いますが、ほとんど参加したことないので実態はよく分かりません。
・読書会まとめ@東京
http://matome.naver.jp/odai/2141472029976214901
こういった巷の読書会を図書館の人たちはどう思っているんだろうというのが気になったところです。
「読書会 図書館」でgoogle検索したら結構Hitしたので、まずは図書館の活動について調べてみました。
お世話になっていた調布図書館でも、一冊の本を読み、互いの読後感や意見を学び合うという形式で定例開催しています。
ただ、平日昼間の開催なので社会人は参加しづらいです。
他の図書館も読書会を開いていますが、時間帯はまちまちです。どこの層をターゲットに設定しているのだろうか。
・読書会-読書推進事業│調布市立図書館
https://www.lib.city.chofu.tokyo.jp/dokusin/dokusin_dokusyo.html
学校図書館も読書会には熱心な様で、全国学校図書館協議会では読書会コーディネータ養成講習会が開催されています。
また、朝日新聞と一緒に「どくしょ甲子園」という読書会コンクールも主催しています。
読書会で議論した内容を、一枚のボードにまとめるという物ですが、サイトに掲載されている優秀作品のレベルの高さにびっくりします。
・全国学校図書館協議会|セミナー・研究会|2014年度 読書会コーディネータ養成講習会のご案内
http://www.j-sla.or.jp/seminar/dokusyokaicoordinator.html
・朝日新聞社インフォメーション | どくしょ応援団 -どくしょ甲子園
http://www.asahi.com/shimbun/dokusho/koshien/
読書会では、持ち寄った本を紹介しあうというスタイルもポピュラーな様です。
形式に則れば、そのまんまビブリオバトルですね。
東京都立図書館にもビブリオバトルの解説ページありますし、図書館業界ではすっかり市民権を得ている感じがします。
学校でも大学でも色々イベントが開かれています。
・東京都立図書館_ビブリオバトル
http://www.library.metro.tokyo.jp/home/news/tabid/3700/Default.aspx
・CA1830 – 新しい本の楽しみ方「ビブリオバトル」の多方面への展開動向 / 吉野英知 | カレントアウェアネス・ポータル
http://current.ndl.go.jp/ca1830
利用者向けのイベントではないですが、研修の一環としてTRC東京文化祭で読書会が開かれたようです。
テーマの本についてフリースペースで思いゆくまで語りあう形式の様です。
「おすすめのYA本!」なんてテーマで話し合うのが、いかにも図書館員っぽいです。
・株式会社図書館流通センター(TRC)| スタッフのキャリアアップイメージ (採用情報)
http://www.trc.co.jp/test/recruit/index.html
ここ数年、図書館総合展で巨大なブースで目立っているのは帝京大学メディアライブラリーセンター企画の共読ライブラリー。
読解力、理解力等の学習基礎力向上とアカデミックスキルの獲得のための「読書術コースウェア」なんてのもやっている様です。
・共読ライブラリー
https://appsv.main.teikyo-u.ac.jp/tosho/tos-kyodoku.html
という感じで、図書館業界でも色々なスタイルで読書会を開催している事例はたくさん見つかります。
しかしながらが、巷の読書会との接点はあんまり見つけられなかったです。
まずは、墨田区ひきふね図書館の事例。
まとめサイトにも載っているソーシャルリーディング・コミュニティ「Read For Action」ともコラボして、読書会を企画している様です。
読書会の企画は「墨田区ひきふね図書館パートナーズ」というボランティア団体が中心で行っているようですが。
・墨田区ひきふね図書館パートナーズ
http://hikifunetoshokanpartners.jimdo.com/
・ひきふね図書館コラボ!ビジネスマンのための教養講座『積ん読解消!読書会』
http://www.read4action.com/rfainfo_detail.php?rfaid=649
もう一つは三条市立図書館の読書会。
読書会の運営者を集い、図書館内での催し。現在23の読書会が参加している様です。
施設提供だけなら、他の図書館もやってると思いますが、図書館としてどの程度関わっているかですかね。
・三条市立図書館 読書会
http://www.city.sanjo.niigata.jp/library/dokusyokai/index.html
図書館員が個人として巷の読書会に参加したという報告なども探したけれど見つけられませんでした。
以前に、読書会主催のビブリオバトルの様なイベントに参加した際に、図書館員と名刺交換したので参加されている方がいるのは確かですが。
逆のパターンで、図書館イベントに読書会の運営者が参加した事例は見つかりました。
・千代田区立日比谷図書文化館で開催された「東京図書館制覇!竹内庸子さんとこれからの図書館の使い方を考える~利用者による自発的な参加~(「新しい図書館学」第2 回)」のfacebookコメント
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=360123450725359&id=213313818739657
・参加レポートvol.8『図書館を愛してやまない人飲み会(ソフトドリンク有り)』 | ええやん朝活
http://eeyanasakatsu.com/post-206/
色々なサイトを見てみた結果として、予算規模の違いによるものを除けば図書館と巷の読書会のイベントは似たようなことをやっているという印象です。
では運営上手、集客上手はどっちか言われるとちょっと難しいです。
社会的な信用度からみれば図書館イベントに人が集まりそうですが、巷の読書会の中には集客がうまくいって法人化したり、大学の公開講座任されたりしているところもあるようです。
適切な例えかは分かりませんが、かつて大手銀行と消費者金融がこぞって手を結んだように、互いに情報交換したり連携したりすることで、社会的信用、マーケット、運営手法と色んなところでシナジー効果が生まれるかなと思います。
まぁでも、冒頭で言った通り、読書会の事は良くわからないのでちょっと色々覗いて見て改めて考えようかなと思います。
朝7時開始の朝活とかはしんどいので、ゆるめのやつからで。

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