図書館システムについて日々思うこと<その2> -過去の機能は語られない-

図書館システムの機能について語られる話題の多くは、現在実現できていない機能か、もしくは実現しつつある機能についてである。
今までにないサービスや効率化の方法を思い付いた人たちは語る。先進的な事例に詳しい人は語る。
「こんな機能があったら図書館はもっとよくなるのに」
しばらくしてシステムベンダーは語る。「その機能開発できます。」「開発しました。」
いち早く導入した図書館は語る「新しいシステムを導入しました。今までにないサービスを提供はじめました。」
2番手、3番手の図書館も同じように語る。
ある程度、機能が浸透してくると話題はぴたりと止まる。
新しい話題、差別化を図れる話題でなければ、研究成果も宣伝効果も期待できない。
誰も語らくなった機能は、どんどん忘れさられる。数千ページにも及びマニュアルにひっそり埋もれる。
誰もその機能に気づくすべなく、使われなくなっていく。
図書館で使われるシステムの多くはパッケージソフトである。一度開発した機能はそのまま残る。
ほとんど気づかれず使われていない機能はたくさんある。その価値を失ったわけでもないのに。
なんとも、もったいない話である。

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