文庫が充実してきているようです

 近頃ブログの更新頻度が落ちてました。
モチベーションについて考える。→話題の?ゲーミフィケーションについて調べる。→
体験してみる。→ゲームにはまる。
そんな訳で娯楽に身をゆだねておりました。
2ヶ月くらいパズドラっていうiアプリしてますが、いまだクリア出来てません

そうそう娯楽と言えば、近頃会社の図書室の文庫コーナーがどんどん充実してきているようです。
9類の本を数えてみたら237冊ありました。図書全体の冊数は1116冊だったので文学の割合だけ見たら学校図書館みたいですね。まぁ蔵書の半分は0類が占めてますけど。

企業図書室に小説が増えていくのは賛否あるでしょうが、個人的には業務遂行に必要な本だけじゃなくてもいいと思います。社会人だからと言っても本を読む習慣がない人は沢山いるので、学校さながらに読みやすい本も必要なのかなと思ってます。福利厚生ととらえる趣もありますが。
何はともあれ、今のところ書架に余裕があるし小説はすべて寄贈でまかなわれているので特別問題にはなってないようです。

話ついでに各図書館の選書方針とかを色々調べてたら、気になるものを見つけました。

対象としない図書
(8) 文庫本およびこれに準ずる大きさのもの。

全国学校図書館協議会(SLA)の図書選定基準なんですが、学校図書館に文庫置いてあるよく見かけるのでなんで対象外なんだろうと思って、小学校の図書館に勤めてた同僚に理由を聞いてみたら、
「おそらく耐久性の問題だと思いますが、私は文庫いっぱい入れました。重たい単行本はあまり借りてもらえないですから。」
とのことでした。

選書は司書の方針次第なんですね。正解が何かは分からないけれど、ちゃんと考える図書館員がいるってのは大事ですよね。

PS:文庫が充実してきたのでジャンルで検索できるといいですね。ミステリー小説が読みたいんです。

 

 

利用者の要望って叶えなきゃダメ?

 管理者が変われば図書館のルールも変わるもんですね。

私が館長していた時と変わった事を2つ取り上げます。

・貸出期間が7日間から14日間に変更された
前から貸出期間をのばして欲しいとは言われていたことですが、
週に一度くらい図書館に来てほしいと思っていたので私は希望を叶えませんでした。
1フロアしかない会社ですし天気も距離もほとんど影響ないので。
まぁ、私自身はたびたび延滞してたダメ利用者でもあったんですけど・・・
これからは期間が伸びた代わりに、延滞すると厳しい取り立てをされるらしいです。恐ろしや。

・貸出履歴の閲覧が制限された
今までOPACの検索結果で貸出中の資料は「貸出中」の表記の横に借りている人の名前を表示していました。
資料の所在がはっきり分かるようにして、ほんとに必要な時に利用者同士で融通きかせられるようにと。
現在の利用状況だけじゃなくて、過去の履歴も全然隠してませんでした。
同じような本を読んだ人同士で会話が生まれればいいなとか、
読んだ人に気軽に感想を聞きにいけたりとコミュニケーションの活性化を期待していたので。
尊敬している人が読んだ本を読みたいとか、自分の寄贈した本が利用されているのか気になるとかそんな要望に応えようというのもあったんだけど。
貸出履歴の情報は使い方によって色んな価値を生み出す源泉じゃないかと思ってるんです。
もちろん個人情報をないがしろにしていいとは思っていませんが。

まぁ、絶対これが正解というのは難しいところだと思うのだが、、
利用者の要望を素直にひとつずつ叶えていけば面白い図書館になるかというのは疑問に思っているんだよね。

任期満了につき

 図書室を作ってから約1年経ちまして、図書室の担当者としての任期が満了となりました。


まだ社内資料とかの灰色文献の管理とか、やり残しはたくさんあるのですがとりあえず一区切りということに。
そんで図書室の今後はというと、なんと司書資格もちの担当者へ引き継がれます。
幸いにも図書室が会社にできたということが前向きにとらえられて、
ちゃんと継続管理されることになりました。パチパチパチ。

図書室の運用というのは、それなりに手間がかかるので、
そのまま管理人不在の図書室という名の倉庫にされしまわないかと心配だったんですがまずは一安心。

「図書館は成長する有機体である」という言葉の通り、どんどん使い勝手の良い図書室へと成長していって欲しいものです。



ところで、ブログのタイトルどうしよう??

入門書って必要?

 掛け持ち掛け持ちでいろんなことをやってると上半期の〆作業的なものがまとまって降ってきたり、

なんだかようわからない仕事が降ってきたりするので大変です。

最近降ってきたのはデザインの発注のお仕事。
これがまったくの素人なもんでさっぱりわからない。
実際こんな感じの仕事ぶり。

デザインの入稿形式きかれたんですけどー
>aiなら大丈夫だよ

epsがいいっていわれたんですけどー
>epsでもいいよ。文字にアウトラインかけてもらってね。

文字にアウトラインかけるってなんじゃ?

とまぁ、まるっきり何の役にもたっておりませぬ。とほほ・・


ちなみにうちの図書室にはこんなダメっこ社員を救ってくれる基本のキみたいな資料はほとんどないです。
理由としては、
中途採用がほとんどである、配置転換もないので入門書はあまり必要とされない。
システム会社の風土なのか、とりあえずググれっていう傾向もまぁあるかな。
良く言えば専門家の集団なのである。(かなり誇張表現だけど)


ただ実際のとこ、新しい取り組みとか他部門との協調していける流動的で柔軟な組織を考えた時に、
入門書をそろえておくって案外大事かもと思いなおしたり。

アウトライン

見えない統計

 図書室の利用の仕方として、図書室で本を見つけてその本を借りるのではなく自分で買うというのが結構あるようです。


理由として考えられることとしては以下の様なものがありそうです。
・気に入った本は手元に置いていつでもすぐ読めるようにしておきたい。
・図書室の本には書き込みは出来ないので。
・自分の貸出記録を残したくない。(読書傾向がばれるのが嫌だ)


貸出記録に残らなくても図書室を活用してくれているのは大変うれしい事である。



しかしながら貸出記録が残らないと言うのは悩ましい問題だ。
貸出記録というのは、必要とされている情報は何かといった選書の参考として重要な指標となる。
また、予算の鍵を握る経営層へアピールするには貸出点数といった目に見える数字が欲しいところもある。


入館ゲートやICタグを導入すれば来館者数とか手に取られた本の冊数とか色々統計はとれるのだが、
そんなお金があるなら利用者に喜ばれる資料や設備に使いたい。


適切な資料をたくさん揃えるには図書室を利用しているという記録なり声が必要ということを利用者に理解して欲しいという気持ちはある。
だからと言って利用者の負担を強いるのはちょっと違う気もする。
理解したからといって行動に至るとは限らないし。
(重要でも人は手間を惜しむ。選挙の投票率の低さなんかがいい例ですね。)



ゲームプレイ・ワーキング(※)と言った感じで利用者はただ遊んでるだけなんだけど、
それが重要なデータ集めになっている的な事が出来るといいんだけど。



(※)思想地図〈vol.2〉特集・ジェネレーション (NHKブックス別巻) 鈴木健

「図書室の資料はコピー禁止」

 「図書室の資料はコピー禁止」あやうくこんな一文を利用案内に掲げる事になりそうだった。


利用者からのコピーについての問い合わせに、どう回答していいか分からないので指針を作って欲しいとスタッフから相談されたんだ。
たしかに著作権に沿って正しく運用するってのは結構大変なことである。


そこで下記二つを簡単だが指針とすることにした。
1:企業図書室なので、著作権法に記されている図書館等における複製(31条)とは無関係。
2:法令遵守ということでグレーなものはコピー禁止。



時間が経つに二つの指針は「著作権とは無関係に全てコピー禁止」という風に理解されてしまった。
こうなってしまうと、著作権の保護対象とならないものもコピー不可。私的使用のための複製も不可となってしまう。
なんだか色々間違ってる低サービスな図書室となってしまう。


そしてもう一つ、何気なく「禁止」という表現を使っていたのだが、
著作権保護の観点なら「禁止」(あるいは許可)を行うのは図書室ではなく、著作者ではないかと言う事。
図書室で許可を謳ったところで著作者が禁止とするならコピーできないわけで。


ただ、この「禁止」の表現の違和感にしばらく気付かなかったのは、
所有者という立場なら「図書室の資料のコピーを禁止します。」という表現が成り立つからだろう。
「資料が痛むので図書室の資料のコピーは禁止します。」という使い方はおかしくない。



この表現の微妙なニュアンスの違いを伝えられた気がしないんだけど、こんな感じの案内で落ち着きそうだ。
「図書室の資料をコピーして業務で使う事はできません。
ただし下記に該当する資料は除く。・・・・」


「著作権を守ってください」で済ませられたら簡単なんだけど。
利用者もスタッフも法律のプロじゃないからねぇ。

テーマ展示の記録を残そう

 利用率を意識しているので、定期的にテーマ展示を実施しています。


先日もテーマ展示を2週間にわたって開催しました。
成果が出たのって言われるとあれなんですが。。。
テーマ展示を覗きにはくる人は結構いたんですが、、展示してある本を借りた人はちょっとだったんですよね。


まぁテーマ展示の本が借りられなくても、図書室に人が寄ってきてなんでもいいから好きな本を発掘してもらえれば十分なんですけど。
なんだかすっきりしません。


といっても効果が出るまで、同じ展示をずっと続けることはできないんですけれども、
せっかくなのでテーマ展示として集めた資料をブックリストという形で残して、
いつでも閲覧できるようにすることしました。


テーマ展示ってお祭り的な集客効果は期待するってのはもちろんだけれども、
日常的に使っている分類、ジャンルとは別の切り口でカテゴライズされた資料との出会いを演出する道しるべとしての価値があると思ったんです。
リストを残しておけばテーマ展示の開催期間中にその資料が必要無くても、あとからその資料が必要だって思った方にお手伝いができます。


アーカイブすることを前提に考えるとテーマの選び方も、
短期的なウケを狙うんじゃなくて、中長期的にあとから役立つって視点でも選べますね。
さぁて、次回のテーマどうするかなぁ。


せっかくついでに、資料リストだけじゃなくて展示風景も残しておきたいとか、
もっと多くの人にも見てもらいたい、なんて方は「Jcross」で図書館のテーマ展示の募集をしているのでどうでしょう?
募集期間も6/30から延長してる旨のつぶやきされてます。


そんで私は、みんなの展示を参考にしたいのです。

ジャケットの扱いについて

 あぁぁぁ暑くてしょうがないですね。
猫は暑さに負けて家出しました。
毎年のことですが、この時期はどこで何をしているのかわかりません。


さて、暑くてジャケットなんて着てられないですが、今日は本のジャケットのお話。


書店で並んでる本の大半は紙ジャケット(カバー)がついてますけど、
図書館では取り外すって館も結構あると思います。国会図書館でも捨ててますよね。
ちりも積もればって事で、スペースの問題でしょうか?


ちなみに、うちの図書室ではジャケットは残しています。
理由としては、こんな感じ。
・見栄えがいい。
・OPACの検索結果に表紙画像を出すので、
 ジャケットを残しておこないと探しにくくなる。
・ジャケットにISBNのバーコードついているので、
 バーコードリーダーで読みとって検索出来るので便利。



ちゃんと調べたわけじゃないですけれど、
以前は捨てたけど保存しておくようになったって図書館が増えてる気がします。
皆様の図書館ではどうでしょうか?



装備って、ジャケットを残す、捨てるだけじゃなくて、フィルムコートはどうするとか。
箱や帯の扱いはどうするとか、色々悩ましいんですよね。

分類ってNDC使えばいいの? その2

前回の記事に、はてブ経由のコメントで500番台はどうした?といったのを頂いたので、
実際に登録されているデータを確認してみた。


なるほど500番台が振られている資料が結構出てくる。
そんでもってバージョンが違うだけで分類が違うとかどういこと?というのもある。
“Microsoft Windows 2000 serverリソ-スキット”は 547.483
“Microsoft Windows Server 2003リソースキット”は 007.634
(気になる方はNDL Searchで確かめてほしい。)


第二ソートがどうのっていう以前に、第一ソートの段階から考え直しじゃないか。



ちんぷんかんぷんなので、図書館のデータ作成の代行業者さんの所にお悩み相談に行ってきた。


「みんなどこに戻していいか分からくて棚が乱れるので、分類を付けようと思うですけど」と切り出したところ、
「大した冊数がないなら分類なんて不要。だいほんばんを使いなさい。」とのこと。
“だいほんばん”という響きにピンっとこなかったのだが、図書用品カタログを見せてもらって納得。
小学生のころに使っていた黄緑色の台形のやつだ。”代本板”って名前があったんだ。


分類なんて使わなくても、本質的な問題解決の提案を頂いちゃったわけだが、
すでに分類振って、背ラベル貼るぞという気分になってるので007と500の問題について聞いてみた。


基本的には図書館によりけりだそうで。
どちらかというと007番台は後発なので、古くから500番台の資料として多くを扱っていた図書館は、
そのまま500番台の分類をつけるといった感じらしい。
NDCの指針が変わることはあるけど、装備や配架の関係で分類を付け替えたりということはあまりされないんだとか。


最後に「何年やっても分類を付与する作業は慣れない。悩みすぎて本を叩きつけたくなる」とおっしゃってました。かなり苦難の道らしい。
ソフトウェアは007番台、ハードウェアとネットワークは500番台位な感覚で覚えとけばいいんじゃないのだってさ。



結局のところ、NDC分類なんてコピペで付ければ楽ちんなんてことはなくて、
図書館の運用に合わせて調整しないといけないみたいですね。


代本板


 


 


 


 

分類ってNDC使えばいいの?

 資料をどこに戻していいか分からないというクレームが図書室開始早々からでたので、
簡単なジャンル分け(コンピューターとかビジネスとか)で棚を区切っていました。
が、やはり戻す人の感性でどの棚に戻すかが少しずつ違うので、徐々に棚が乱れていく。
そんな訳で、そろそろ分類を振って図書ラベルの装備をしようと思っているところです。


そうすると分類はどうするよ?って話なんですが、
今までの様に独自にジャンル分けするか、図書館らしく日本十進分類(NDC)にするかと悩む。


NDCを採用した場合のメリットとしては、
・うちの図書室はNDL-OPACのデータなどを流用して資料データを作成しているので、
8割くらいの資料は自動的にNDCの分類が振られるので楽ちん。
・番号順なので、誰でもちゃんと元の場所に戻せる。(素早く戻せるかは別の話)


逆にデメリットとしては、
・なじみが薄く、分類番号言われても多くの利用者はピンとこない。


独自分類の指針を作る手間を考えるとNDCのが楽かなぁなんて思ったりするんですが、
NDCの分類で十分なの?っていう疑問は沸々と。



うちの図書室にはコンピューター関連の資料が多いのだが、
これらの資料ってNDCの分類と書店の分類って全然違うんだよね。


書店の場合、JAVAとかRubyとか言語ごとだったり、エクセルとかOracleとか製品ごとで棚分けされてるじゃない。
でもNDCではそんな細かな区分ないんだよね。


NDC順に配架したとして、同じ分類の場合は第二ソートはどうなるの?
文学なんかだと分類の次は著者名の順であまり違和感がないけれど、
コンピューター関連の本はそれじゃ使いにくいし。


やっぱりその辺は臨機応変に第二ソートは使い分けるもんなのかね?
3段ラベルの項目もジャンルで使い分けるの?


図書館では新書とか文庫が別置になってるのを良く見かけるけど、O’Reillyの本は別置したほうがいいの?



いっぱい疑問だらけなんだが、進まない事には便利になることはないから決断せねばならん。


いっそ出版段階で分類つけちゃって、書店も図書館も同一分類だぜってのはダメかね?
楽してばっかりで自分で分類しようとしてない時点でライブラリアンとして失格??


 



コンピューター関連の資料をNDCで分類すると下記の様になるみたい。


007 情報科学
007.1 情報理論
007.11 サイバネティックス
007.13 人工知能
007.2 歴史.事情
007.3 情報と社会:情報政策
007.35 情報産業.情報サービス
007.5 ドキュメンテーション.情報管理
007.53 索引法
007.54 妙録法
007.58 情報検索.機械検索
007.6 データ処理.情報処理
007.609 データ管理
007.61 システム分析.システム設計
007.63 コンピュータ システム.ソフトウェア
007.632 エキスパートシステム
007.634 オペレーティングシステム
007.635 漢字処理システム
007.636 機械翻訳
007.637 図形処理ソフトウェア
007.64 コンピュータ プログラミング
007.642 コンピュータ グラフィックス
007.65 各種の記憶媒体
007.7 情報システム:UNISIST,NATIS