くもりのしおり

実のところ、図書室は閑古鳥が鳴いている状態になっている。
まだまだ、至らぬところがいっぱいなんだよね。。。


いつかはきっと実を結ぶと、小さなサービスですが図書室にしおりを設置している。
なんだかんで本のカバーをしおり代わりにしちゃうって人多いと思うのだけど、図書室の本は綺麗にカバーを止めているのでしおりとして使えませんから。


写真に写っているのは、「本と人をつなげるしおりKumori」です。
Kumoriが生まれた理由っていうのが実によい。



集合知の視点から「図書館にもっと利用者が参加してもいいのでは」ということを強く感じており、そこからkumoriは生まれました。また、「発見的図書館」において、利用者の参加が大きな役割を担うと考えています。このような流れで、参加型のしおりである、kumoriが生まれました。



うちの図書室はコミュニケーションの活性化が目的なんて言っていますが、単に人が集まって仲良くやろうぜっていう事じゃない。(それはそれで大好きだけど。)
人が集まる事で、新しいアイデア、洗練されたアイデアが生まれると思っているからでこそだ。


なんにせよ、まずは人が集まる環境をしっかり作っていかなきゃいけないんだけどね。



ちなみに、しおりは以前偶然お会いした時に頂きました。ホントはしおりじゃなくて理念を頂いたんだけどね。いつかお礼をちゃんと言おう。
くもり

金曜日は図書室の日

 毎週金曜日の午前中は図書室作業時間を設けることになりました。


この作業時間の特徴は、社員が自由参加で図書室作業を手伝ってよいと言う事になった事。
(自由と言っても、各自で所属部長の承認をとってからというルールはあります。)


雑誌をはじめ、まだまだ整備のされていない資料が沢山ありますので、
なんだかんだで人手が欲しい状況なので、手伝ってくれる方が集まってほしいものです。


図書館員の気持ちになる事、コミュニケーションの活性化という本来の目的にも沿うところが大きく、しっかり制度活用していきたいところです。



さて、図書室作業時間の設置にあたって別の意図もあったのですが、現状の社内風土ではどうもダメくさい。
実のところ、グーグルの20%ルールの様に、色々とやりたいことを進められないかと思っていました。



例えば、スマートフォン用の蔵書点検機を作るとか。
蔵書点検機の価格は結構な値段で、図書館員の人数分の端末を用意できないと図書館は多い。
蔵書点検用機(端末+アプリ)は、たいてい数十万するけれど、スマートフォン用ならアプリだけの値段。
学校図書館なんかでは、生徒には書架整理をやってもらうとマナーがよくなる。また友人が書架整理をしているのを見るとその生徒のマナーがよくなるという連鎖が起きると聞く。
蔵書点検も、みんなでやればマナー向上の連鎖で紛失資料が減るような副次効果もあるのではと期待できる。



結局エンジニアは業務としてじゃないとやれないというし、よく分からない事は業務にできないという会社の意向により手詰まり感でてます。まぁ当然ですけど。


すぐに思いつく次の作戦はこんなところか。どの作戦も課題がいっぱいだけど。
・業務外にやった事でも会社に貢献できれば評価する(らしい)という風土を生かしてエンジニアを説得する。
・勉強して自分でやる。
・会社の外に活路を見出す。


まぁ何にせよ棚ぼた的に社員の自由参加OKの作業時間を頂いたので、地道に図書室の価値向上に努めよう。

見学者がやってきた。その2

 まだ図書室に見学者を招ける状態じゃないと言った傍からまたしても見学者が。
また来ますとおっしゃって頂けたのひと安心でしたけれども。


先日、見学者いらしたときは雑誌が散乱していて恥ずかしい思いをしたのですが、またしても散らかしっぱなしの状態を見られてしまった。


なぜ散らかしたままなのと突っ込まれるところだけれども、決して掃除ぎらいのせいじゃありません。他の業務と兼任での図書室運営だからです。
図書室の業務よりも以前からの業務を優先する事を望まれるため、本業が忙しい時期に突入し図書室は荒れ放題という悲しい状態になっている。


まだまだ会社内では”図書室”のもつ情報支援や教育支援という役割は認識されておらず、単純に購入した資料の保管場所くらいにしか思われていないのであろう。


まったく残念な状況ではあるものの、当面は上手なバランス感覚でやっていかねばと思っています。
図書室の担当者が兼任であるとメンテナンスの行き届かない状態に陥りがちであるが、業務に直結する有益な情報を担当者が理解しているというアドバンテージがあると考える。


情報提供がしっかりできる図書館員。かっこいいじゃないないの。

見学者がやってきた。

 あいにく私は不在だったのですが、図書室へ突然の見学者がいらっしゃったとの事。


そろそろ雑誌の管理も始めようかと倉庫から資料を引っ張り出してきたままになっていて、何というか、掃除って一時的に掃除前より散らかるよねという状態な雰囲気になっていた所での来訪だったので恥ずかしい。



話は飛ぶのですが、図書館にはスケールメリットが働く。
対象者が10人いるとして各個人がそれぞれ本を買う場合、
1冊1,000円の本なら1,000円×10人=10,000円分の費用が必要になる。
図書館が介在して、本を共有することで1冊分の費用で10人に提供出来る。
その差額(10,000-1,000=9,000)が図書館が生み出す利益と捉える。
当然利用者数が多ければ多いほど、生み出す利益は大きくなる。



ほとんどの中小企業に管理された図書室がない理由は多分このスケールメリットを生かせないからだと思う。
図書室の管理に場所や人を割くことで生まれるささやかな利益では、
他の事業に場所や人を割くことで生まれる利益と比べたら割に合わないと判断されるのは当然のことである。
上記の観点でみるなら、もちろんうちの図書室も存在価値がない。
図書室の存続には、別のアプローチが必要なのである。
そこで考えていた作戦の一つが、図書館関係者に見学に来てもらって、
図書室を通じて会社自体の宣伝になるような、広報としての価値を見いだせないかと言う事。
ですので、図書室に見学者が来ることは嬉しい限りですが、
現状のうちの図書室の状況では、宣伝効果を果たすような魅力がまるでない。
片付けもままならない状況で、人を招いた日には悪評広まり逆効果である。
幸いなことに、今回訪れた見学者はむしろ熱心にアドバイスをくれるような方なので助かりました。
魅力のある図書室へと発展させて、ぜひもう一度いらして貰わねばなりません。

那珂市立図書館を案内してもらいました

カフェライブラリアン?に案内され那珂市立図書館を見学してきました
この図書館は、資料にICタグ導入、静脈認証と先進的でカッコイイ。


静脈認証はセキュリティ対策というイメージしかもっていなかったけど、
利用者カードを忘れて本が借りられないっていう心配がないよ
いつでも気軽に図書館で本が借りられますよって言う
利用者サービスとしての視点での導入というのが素敵です。


実際のところ、どの程度期待した効果が出ているのかは分かりませんが、
利用者の為になると信じて、新しい技術を導入する図書館が増えれば
技術の向上、コスト低下に繋がって図書館全体の未来が明るくなると思うので応援したいです。


さて、今回の案内人の活動の中にU40というのがあり、
その活動の中で行われたFuture Librarian宣言というのがあるのでちょっと紹介。(私も宣言しました。)


“私たちは、図書館を通じて人と人とが出会うことで生まれる可能性の力に未来への希望を託し、ここに宣言します。”


“私たちは、図書館を通して生まれるつながりが、未来への夢と希望を生み出すことを信じています。”
“私たちは、図書館と社会をもっと元気で明るい笑顔にあふれた、すばらしい未来を生み出す場にするために,汗をかき智恵を絞ります。 ”
“私たちは、図書館と社会に対して関心を持つすべての人々に対し、館種、業態などの枠組みを越え、常に対話への努力を続けます。 ”
“私たちは、これまで図書館や社会に貢献してきた方々に思いを馳せつつ、これから図書館に関わり続ける世代を育て、図書館と社会の持続的な発展のために行動します。”


コミュニケーションを重視する、うちの図書室の理念にも通ずるものがあります。
もちろん人が繋がった、集まったで満足せず、その先にあるものをしっかり見据えて活動したいですね。


うちの図書室では資料の寄贈はコミュニケーション促進の役割を果たしてくれるはずですから、
せっかくなので資料を10冊以上寄贈してくれた方にU40のピンズを差し上げようかと思ってます。(数に限りがあるので先着です!)


U40
(車はついてきません)

寄贈受付中

 今日から図書室も仕事始めです。
卯年なんで飛躍の年なんて言われますが、まだまだその為の飛躍台をしっかり作る事に精をださないといけないのがうちの図書室。
そんな訳で今年も頑張っていきます。


さて、新年早速うれしい出来事がありました。
お正月に帰省したので、実家から寄贈したい本を持ってきましたとのこと。
まったくありがたいことです。


うちの図書室では、寄贈資料に関しては今のところジャンルなどの制限を設けていません。
小説でも絵本でも申し出があれば受入れます。


スペースに余裕があるというのもありますが、会社のお金での購入ではないのでというのが一つのポイントです。
(細かい事を言えば、装備コストは掛るのですが、その程度は許容範囲だと考えています。)


ただし、原則として寄贈資料には「一言コメント」と「寄贈者の名前」を付けて頂いています。
「一言コメント」がきっかけでコミュニケーションが発生して欲しいと思っているからです。


寄贈資料にはコメントシールを貼り、コメントをデータとしても登録もしています。


寄贈したいけど、コメントを書くのはメンドクサイということをよく言われますが、
上記の理由に加え、単に要らないから寄贈するという事を予防したいというのもあったりします。



悩みとしては、ジャンルを問わず受け入れているので資料の配架をどうするかというのがあります。

帰省します。

さて、年末恒例の帰省イベントである。正直わずらわしいのだが、正月くらい帰ってこいという親の意向に逆らうほどの強い動機も予定も持ち合わせていないので今年も帰る。
帰省の何が嫌かっていうと、暇を持てあますというところ。何にもやることが無いというだけでなく、なんだか落ち着かなくて、何して良いか分からない状況に毎度陥る。
暇だからと外に出たところでジャスコしかない。こんな時こそ図書館が開いていて欲しいものだ。
もっとも、公共図書館は地域に住んでる人、勤めてる人が対象で、たまたま帰省で戻ってきている地元に税金納めてない奴の戯言なんて相手にしないだろうけどさ。
おかえりなさい企画とかで年末年始も開館してくれる図書館企画とかがあれば、ふるさと納税してもいいと思ってるんだけど。だめかな?

NDL-OPACからデータ貰ってます。

 図書室の蔵書は、会社の中に点在していた本をかき集めて約350冊。
たったそれだけ?と思われてしまう冊数ですが、
資料データをシステムに登録するという事を考えると結構大変な量です。


有償のMARCやNACSIS-CATを利用できれば良いのですが、
予算の少ない企業図書室の場合はそうもいかず・・・


うちの図書室ではNDL-OPACの書誌データをダウンロードして取り込む事にしました。
利用申請や利用方法に制限が無いというのが素晴らしい。(こちらを参照)
しかしながら、このNDL-OPACをちょっとクセがあって一筋縄でいかない。
検索結果の一覧しかダウンロードできないので、複数の資料がHitする様な場合、
必要のない資料データまでダウンロードされてしまう。
なので、ISBNで検索するなど1件だけHitするようにと気を使う。


複数の資料データをまとめてダウンロードするには、[一般資料の検索(拡張)]を使います。
1.標準番号の右の追加を繰り返す。
2.標準番号をプルダウンからISBNに変えます。
3.項目間を”OR条件で結ぶ”へ変更します。
4.ISBNを入れて検索します。


こんな感じでやれば、必要な資料だけの検索結果が得られるます。
ちょっと注意がいるのは、バーコードリーダーでISBNバーコードを読み込んだ場合、、
大抵の場合、設定でバーコード読み込み時にEnterキーの入力が付与されています。
この設定を解除しておかないと1冊目のバーコードを読んだだけで自動的に検索されちゃいます。


とまぁ、色々工夫すれば使えるNDL-OPACなのです。


フリーソフトなどでもっと便利に書誌データ取得できる様な物もあるようですが、
さすがに著作権やら利用許諾などを考えると安易には使えないですよね。

図書装備の話

図書館で扱う本は、図書の装備という作業が付きまとう。
バーコード、請求ラベル、コーティング、蔵書印、タトルテープ、ICタグ・・・
言いだすとキリが無いのだが、どこまで装備作業に時間を割くのかというのが悩ましい問題だ。
装備作業のほとんどが、人力で行われるため隠れた人件費が無茶苦茶が高い。
そんなわけでコストに見合う装備を考えなきゃいけないわけだ。


結局、うちの図書館で実施したのはこんな感じ
■バーコードの添付
 システムで管理するために必須でしょう。
■蔵書印
 図書館の本だという明示することで、本の扱いが丁寧になったり
 紛失を減らせるんじゃないかと。
■カバー止め
 OPACの検索結果に表紙画像を載せているため、
 本の探しやすさ等を考慮してカバーは取っておく事に。
 ラミネートは技術や手間が要るので、テープのりで止めるだけ。
 簡単にまっすぐ糊付けできると勧められたコクヨのタ-DM4200-08をつかってます。
検討課題とし、やっぱり請求ラベル(図書ラべル)は必要そうだということ。本探しにくいとか、どこに戻していいか分からないというクレームが早くも出ている。
請求ラベルを貼るには、分類を振るという作業が必要なんだよね・・・
蔵書印も、ぶきっちょでもカッコよく押せるデザインの秘密があるんだけど、
それはまたの機会に。