見えない統計

 図書室の利用の仕方として、図書室で本を見つけてその本を借りるのではなく自分で買うというのが結構あるようです。


理由として考えられることとしては以下の様なものがありそうです。
・気に入った本は手元に置いていつでもすぐ読めるようにしておきたい。
・図書室の本には書き込みは出来ないので。
・自分の貸出記録を残したくない。(読書傾向がばれるのが嫌だ)


貸出記録に残らなくても図書室を活用してくれているのは大変うれしい事である。



しかしながら貸出記録が残らないと言うのは悩ましい問題だ。
貸出記録というのは、必要とされている情報は何かといった選書の参考として重要な指標となる。
また、予算の鍵を握る経営層へアピールするには貸出点数といった目に見える数字が欲しいところもある。


入館ゲートやICタグを導入すれば来館者数とか手に取られた本の冊数とか色々統計はとれるのだが、
そんなお金があるなら利用者に喜ばれる資料や設備に使いたい。


適切な資料をたくさん揃えるには図書室を利用しているという記録なり声が必要ということを利用者に理解して欲しいという気持ちはある。
だからと言って利用者の負担を強いるのはちょっと違う気もする。
理解したからといって行動に至るとは限らないし。
(重要でも人は手間を惜しむ。選挙の投票率の低さなんかがいい例ですね。)



ゲームプレイ・ワーキング(※)と言った感じで利用者はただ遊んでるだけなんだけど、
それが重要なデータ集めになっている的な事が出来るといいんだけど。



(※)思想地図〈vol.2〉特集・ジェネレーション (NHKブックス別巻) 鈴木健

「見えない統計」への2件のフィードバック

  1. 特にシステム関係の本の場合、教科書や参考書として使う場合が多いでしょうから、結局自分で買う、というのもありそうな話ですね。
    貸し出し回数が多い図書ランキング、というのは蔵書管理がシステム化されていれば簡単に出せますが、そうでない場合、POSシステムがない店舗の担当者が売場に立ちっぱなしでお客の行動をじーっと観察し続けるという類のやり方が必要かもです。

  2. 野鳥の会のように入館者を逐一カウントしている図書館もありますね。
    私の場合、兼任で仕事をしているので図書室にずっといられないのが悩みです。
    でも、やっぱり利用者を観察して、利用者視点に立つことが重要だと感じています。

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