ビブリオバトル首都決戦2012を観戦してきた

10月21日に行われた、「 ビブリオバトル首都決戦2012 ファイナル@秋葉原」を観戦してきましたので感想綴ります。
ビブリオバトルというのは、参加者が順番に本の紹介をしていって、最後にみんなで一番読みたくなった本に投票してチャンプを決めるというゲーム。

各地で行われた予選の様子をなんとなく窺っていて、参加しているは普段プレゼンとかしていなそうな普通な感じの学生が多いことが気になっていた。
普通の学生が壇上にあがりたくなるビブリオバトルの魅力ってなんだろ?ビブリオバトルが着実に浸透してきているのは何故だろう?
そんなこんなでビブリオバトルを肌で感じてみようと思って、ビブリオバトル首都決戦の会場に足を運びました。

会場に着くや否やおやつをモゴモゴしている知り合いに遭遇。さりげなくうれしい。
ビブリオバトル首都決戦の観覧エントリーは、名前や連絡先のほかに”参加人数”を記載する項目があったので、
なにこれグループ観戦が前提ですか?みたいな余計なプレッシャーを秘かに感じていたのでホッとした。
まぁ実際のとこ受付時に名簿をチラ見したら、参加人数1人ってのが多くて完全な杞憂だったわけだが。
参加者は学生限定だが、観戦している層は幅広く高校生くらいからご年配の方までとかなりオープンな印象でした。

オープニングではゲストとして登場した水道橋博士にたくさん笑わせてもらい、スタートから参加して得した感じ。

続いて準決勝。全国の予選を勝ち抜いた参加者が5グループに分かれての戦い。
どのクループを観戦するかがちょっとした悩みどころですが、
誰かの応援に来たわけでもないので流れでサブステージで行われたDグループを観戦。

ビブリオバトルのおもしろさでもあり難しさでもあると感じたのは、5分間の本の紹介タイムの後にある2分間の質疑応答。
観戦者からバシバシ手が上がり2分じゃ足りない質問の嵐。盛り上がることこの上なしだが、もし質問が全然でなかったとしたら・・・
観戦者もしっかり集中して参加しないといけませんね。

私が投票したのは萬木俊哉さんが紹介してくれた『ぼっけぇ、きょうてえ』という本。


「ぼっけぇ、きょうてえ」というのは岡山弁なんですが、発音の仕方わかる方がいたら教えてくださいといった感じで始まる。
父親が岡山出身にもかかわらず、内容も発音もさっぱりピンとこない。
そんなことより気になるのは紹介する本を持った萬木さんの手がずっと震えっぱなしなこと。
「ぼっけぇ、きょうてえ」はとても怖いという意味で、旦那が女郎に怖い話を語られるんだと。
2人称で語られるので、怖い話を聞かされるのは旦那=読者という構図になって、
気づけば読者である私が当事者となって怖い思いをさせられるとのこと。
分かったような分からないような、でもやっぱり気になるのはページをめくる萬木さんの手の震えが止まらないんですけど。
その様子を見てたらだんだん怖くなってくる。どんだけ怖いんですか。

準決勝のDグループの観戦が終わってハーフタイムセッションを観覧するためにメインステージに戻ったのですが満席で座るところがない。
事前の観覧エントリーしとくと優先席ありますって言ってたけど全席うまっとるやん。
しかたなく会場外から立ち見。残り1時間半立ち見かとか、外はちょっと風吹いてるなぁとか全然ステージに集中できず。

なぜか30分のハーフタイムセッションが終わり、これから決勝戦がはじまるというところで席がパラパラ空き始める。
ビブリオバトルじゃなくて芸能人見に来た層というが結構いたらしい。
てことで、幸いにも決勝戦には座って観戦。

決勝戦は、構成上の関係で5分本の紹介した後の2分間の質疑は決勝参加者同士とゲストからのみ。
ゲストからの質疑が鋭いこと鋭いこと。質疑じゃなくてダメ出しのコメントだし。2分過で収まってないし。
準決勝のわいわいがやがやの雰囲気と違い恐怖の5分後の世界。見てるのほうがすごく楽しい。

決勝で私が投票したのは、水原未奈さんが紹介してくれた『箱舟はいっぱい』という本。

ドラえもんで有名な藤子・F・不二雄著作の大人向けの漫画の短編集だそうです。
カンビュセスの籤(くじ)というのがオススメとのこと。
読み終えると痛い気持ちになり、生きるってなんだろうと考えさせられるような作品だそうです。
ストーリーが気になるが、読む楽しむを奪わないようにとの配慮で教えてもらえない。残念だがしかたない。
他の話も気になるけれど、タイトルからして洪水から逃れるためのノアの方舟が満席って意味かなと考えると、
どれも単純なハッピーエンドではなさそう。
なんにせよ物語のストーリーに触れず読後感だけを共有するってもどかしいですね。


当初いろいろ疑問を抱いていたわけですが、ビブリオバトルはすごく楽しいという事だけは分かりました。

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